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- レンチキュラー印刷について

個人差もありますが、人間の右眼と左眼は約6.5cm離れているために、同じ物体を見た場合でもそれぞれの眼は異なった面を見ています。しかし、私たちはそのずれを認識することなく1つの映像として見ています。それは、私たちの脳が左眼と右眼に映った異なる2つの映像を1つの映像として処理し、その視差(同じものを異なった地点から見ることによって、位置が異なって見えること)を奥行きとして認識しているからです。この2つの像を脳が1つにまとめることによって、はじめて立体として認識するのです。
それは1台のカメラで撮影された1枚の画像は片目でものを見ているのと同じことだからです。1枚だから当然、視差は生じません。そのため立体感や奥行きを感じないのです。
写真の場合、被写体を人間の視差と同様にずらし複数の画像を撮影します。イラストについても複数枚の画像を用意し、ずらして配置します。それらを合成し両目で見ることにより、平面な写真を立体的に見せることができます。
では左眼用、右眼用の画像を1枚の紙にどう印刷するかですが、それにはアナグリフ法(赤・青眼鏡が必要)、レンチキュラー(ステレオ)印刷などの方法があります。

レンチキュラー印刷とは、印刷物の表面にレンチキュラー板を貼り合わせることにより、立体画像を表現します。レンチキュラー板とは、透明プラスチック製の厚さ0.3~1.3mm、ピッチ0.4mm程度のカマボコを多数並べたような、底部が平らで表面が波形のレンズです。
印刷用の原稿に、被写体を回転または少しずつずらしながら連続撮影するか、あるいはステレオ(多眼)カメラで3~7カット撮影します。撮影して得られた左眼用、右眼用の画像を合成します。こうして製作した原稿を印刷し、画面に合わせてレンチキュラー板を貼り合わせれば、カマボコ状レンズの作用によって左眼用と右眼用の画像が分離されて、しかも同時に見えるため立体画像として認識されるのです。
また、 レンチキュラー印刷にはいくつかの種類があり、見る角度によって画像が変わるもの、3Dのように見えるもの、複数枚の平面画像が前後に距離感を持って見えるものなど、多彩な表現が可能です。

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レンチキュラー板のピッチは0.4mm程度であり、その下に左右両眼用の画像を並べて印刷するので印刷物の網点が荒くてはよい効果が望めません。製版には300~350線程度のスクリーンを使用します。また、現在の技術で600~1,200線もの超高精度のスクリーン線数を実現することも可能です。

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レンチキュラー板を介して画像を見ることにより、左右の眼が自然と異なる画像を見るようにできることと、アナグリフ法で使用される眼鏡フレームのような補助具で、視野が遮られることなく立体画像を見ることができます。






















